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潤滑油


【対象と結論】

インターハイ予選で戦力として活躍したい選手向けの記事。

自分の力で勝負するのではなく、味方の力を発揮させる力で勝負する。


「目立たない潤滑油のような選手」


前回の声を出すでベンチ入りに向けての方法を提案したが、

今回の対象は現在ベンチ入り出来ているが、 接戦の中でプレイタイムを得ていない選手向けとなる。 (出場時間11-15番目の選手向け)


実際にプレイタイムを得る為に何が必要かを書きたい。


前回も書いたので簡潔に書くが、

高校へ入学して1年10ヶ月努力した結果が現在のプレイタイムなら

残りの3ヶ月、一生懸命努力するだけではコーチの評価を覆すのは簡単では無い。


「 何かで飛び抜けるか、潤滑油のような選手になるか。」


千変万化するゲームの状況の中で

何か手を打つためだけにベンチメンバーがいるわけでは無い。


ファールトラブルや体力の温存、少し流れが悪いだけの時などは

潤滑油のような選手への需要も高まる。


私が考える潤滑油のような選手とは


得点は取れないが、失点もしない。

会場を沸かすようなプレイは出来ないが、

イージーなミスもしない選手のことである。


具体的に書くと

まず、安定したパスとパスキャッチ。


これが出来ていないと話にならない。


普段の基礎的な練習でどれだけ集中して

試合を想定して行ってきたかが問われる。


もし、パスに不安があるのなら、

明日からの個人練習で、シューティングをやめて

パスを必死に磨くべきだと思う。


次にディフェンス。


1対1で簡単にぬかれない。

ヘルプポジションを的確に守ることが出来る。

オフザボールの時に終始気を抜かない。


パスにしろ、ディフェンスにしろ、

その他の基礎的なことにしろ、

劣勢で途中から出場する場合、

スタメン以上にミスに対して

 シビアでなくてはいけない。


安易にミスを犯す選手は

傷口をさらに広げる可能性があるので

劣勢の時はかなり使いづらい。



そしてスコアに載らないプレイ。

ひたすら走り、ボールを追いかける。


自分が速攻で走る。

自分にボールが入らなくても、

次の味方へのディフェンスのプレッシャーが少し弱まり

オフェンスの確率が高くなる。


ダッシュでディフェンスに戻る。

相手が速攻をだすのを思いとどまったり、

3-2のアウトナンバーになりそうな局面で

3-3になり相手がスローダウンする。


気づいてくれる人も少なく

歓声が上がることもないが、

チームに流れを持ってくる素晴らしいプレイである。



最後にオフェンス。


球離れの良さと

スペーシングを生むパスアンドラン、これに尽きる。


エースと呼ばれる選手はやはりボールを

持つのが好きである場合が多い。


チームの流れが悪い時に

途中出場の選手が早いタイミングで仕掛けると

フラストレーションがさらに溜まる可能性が高い。


途中出場だと何か結果をコートに残したくなるが、

スタメンが気分良くプレイできる環境を作ることに徹することが大切だ。


自分のスキルを使って勝負するのと

味方のスキルを十分に発揮させて勝負するのでは

どちらがより勝利に結びつきやすいか?


もし、前者であるのなら

すでに十分なプレイタイムを得ているはずだ。


チーム内のライバルでもある他のサブメンバーたちは

 自分の力で試合に出ようとしている。


ではそのサブメンバーよりも実力がある

スターティングメンバーの力を発揮させる選手。


試合で使ってもらえると思わないか?


残された時間を考えると、

そんな選手を目指すタイミングではないか?


現状を踏まえた上で、どちらに重点を置くのかを

決断して頂きたい。



尚、付け加えると

シューターやリバウンダーは

 相手チームが対策をしてくる場合がある。


つまり持っている実力を100とすると

70−80に減らす作戦をとる。


しかし、「潤滑油のような選手」に対しては

相手チームは特に対策をしてこない。


というより、対策のしようが無い。


強いて挙げるなら

離し気味にマッチアップするという方法があるが、

高校でベスト8や4を決める試合で

接戦の中、出てきた選手をノーマークにするのは

相手もなかなか出来ない。


また今まで出場時間がなかったということは

自分のプレイを知られていない可能性もある。



あとはフリースローと、完全ノーマークのジャンパーさえ

ある程度決められれば試合出場のチャンスは目の前である。



出場時間がほとんど無いにも関わらず、

腐らず、コツコツ真面目に努力してきた選手に

最後のチャンスが訪れることを祈念して。


BB-PHOTO TJ





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