3年前にブログで絶賛した選手の取材をさせて頂きました。
実に3年ぶりの再会です。
中学生の時はチームの事情で5番ポジションでした。
身長を考えると高校ではガードやフォワードへコンバートなのは明白でしたが、
チームの勝利のため、中学校では5番ポジションで献身的なプレイをしていました。
特に中学校の男子選手に多いですが、
高校でのポジションコンバートを考慮して
アウトサイド寄りの選手を目指しがちです。
バスケットにおいて
アウトサイドシュートが上手なことは
年代、レベルに関わらず本当に有利です。
ですからアウトサイドシュートに
磨きをかけることは良い事だと思います。
またどんなに素晴らしいチームオフェンスを展開しても
最後は1対1で勝てる選手、シュートを決める選手がいないと
勝利に結びつきません。
ですから
『 個人技 』と『 チームプレイ 』
どちらに重点を置くかが本当に難しいですが
その選手は『 チームプレイ 』を
極限まで高めた選手でした。
3年前のブログでは
〝 自分よりも速い選手やアウトサイドの上手い選手がいても
中学校時代に身につけたこの動きがあれば持ち味として勝負出来ると思う。〟
と、高校での活躍に期待を込めて書かせて頂きました。
私の予想通り、高校では凄い能力を持った選手の中でプレイタイムを勝ち取っていました。
しかし、再会の機会は中々訪れませんでした。
なぜならその選手が進んだ高校は
京都の高校ではなく、かの大阪薫英女学院高等学校だったからです。
ウインターカップ大阪府予選決勝戦
#4 安田選手の活躍を京都の皆さんにお届けする為に
撮影にお伺いさせて頂きました。
『 努力の結晶 』
〝 特に目を引いたのがプレイの幅である。
ハイポストからのドライブ、
状況によってはパスをさばき、
相手が引いて守ればジャンプショット。
ボールの流れが悪ければ
外に出て、つなぎ役。
自分が外に出る事により生じるスペースへのドライブ、
またはそこに走りこんでくる味方へのパス。
時にはスリーポイント。
味方がシュートを放ったとき、
インサイドポジションにいれば、そこからのリバウンド。
外に出ていれば、飛び込みリバウンド。
バスケットボール選手の手本のようなプレイであった。 〟
このように3年前のブログで絶賛させて頂いたが、
チームオフェンスに徹する安田選手のプレイで
周りの選手がいきいきとプレイしていた。
薫英高校に進学されたのを知った時も
安田選手の持ち味を発揮できれば、
プレイタイムは得られるのではないかと感じた。
絶妙のロングパスは
そこに一生懸命走る選手がいてこそ誕生する。
素晴らしい視野を持った選手がいても
周りが動かなければパスは出せない。
高確率のシューターも
良いタイミングでパスが来なければ確率は落ちる。
どんな素晴らしいオフェンス力を持った選手でも
スペースが狭く、相手に囲まれた状況では
実力を発揮しにくい。
バスケットの競技性を考えると
周りの選手のレベルが高ければ高いほど、
安田選手の必要性が増すのかもしれない。
実際、2年生の時にはプレイタイムを得ていたし、
U16の日本代表候補に選出もされた。
今回、3年ぶりにコートサイドでプレイをみて
一つ感じたことがる。
そしてそれはここ最近素晴らしいと感じた選手に共通していることでもある。
( 何かがファインダーを通して伝わってくる )
全国上位のチームでプレイしている選手は
誰もが強い気持ちを持っていると思うし、
誰もが究極の負けず嫌いだと思うが、
言葉では表せない〝 何か 〟が伝わってくる。
最近では洛南の西村選手。
昨年では京都精華の高橋選手(現デンソー)からも
同じように感じることだ出来た。
感覚的な話で申し訳ないが、
何かが伝わってくるのである。
京都のバスケット選手には安田選手の活躍はどう映っているか。
中学生の時は確かに絶賛したが、
3年後、薫英高校の4番を背負うまでとは予想していなかった。
もっと活躍したい。
バスケットが強い高校に進学したい。
そう考えている選手の可能性を安田選手が広げてくれたと考える。
特別なことができる選手がそこにいたのではなく、
コーチが指導したことをやり続けた選手が特別な存在になったからだ。
未来は突然やって来ない。
今日という1日が積み重なっていつか未来となる。
輝かしい未来を望むなら、
まず、今という一瞬を輝かせる
今日という1日を最高のものにする。
そんな気持ちにさせてくれた選手である。
試合結果は
大阪薫英女学院高等学校 92-52 好文学園女子高等学校。
個人的には満足していない内容だったそうなので
活躍はウインターカップ本戦での楽しみとさせて頂く。
2020.11.15
BB-PHOTO TJ
Comments