高校は新人戦が中止となってしまったので
春休みに入りようやく課題が見つかり出したチームもあることであろう。
例年、新チームになって数ヶ月のプレイを見て
少し残念な気持ちになる事がある。
下級生の時からスタメンだった選手が
自分たちの代になり、
新たにスタメン入りした選手に対して、
先輩と同じことを要求している姿をみると
残念な気持ちになる。
もちろんチームとして
より高いレベルを要求することは間違いではないし、
それに対してではない。
私が残念に感じるのは、
以前から試合に出ていた選手が
同じレベルを新たなメンバーに求めるだけで
より成長したプレイを目指していない点である。
もし、先輩より、シュート確率が劣るのなら、
「 俺たちがその分、リバウンドを頑張るから。 」
もし、先輩のようなパスが投げられないのなら、
「 気にせんでええよ、何回でも走るし!! 」
もし、先輩よりも高さがないのなら、
「 俺らもリバウンド行くし、アウトを必死に頑張って。 」
求めるだけでなく、プレイの幅を広げてチーム力を上げる。
これが下級生時からプレイタイムを得ていた選手の責任であり、
チームスポーツの面白さではないか。
下級生時からプレイタイムを得ていたということは
何か特別な物を持っているからに違いないと思う。
その素材にさらに磨きをかけ、上のレベルで勝負するのか、
お山の大将で終えるのか。
決めるのは選手次第である。
と言いたいところであるが、それはもう無理な話だ。
なぜなら、もう誰かの貴重なプレイタイムを奪って
下級生の時から試合に出てしまっているのだから。
先輩の高校バスケ生活にかけた想いを粉砕して自分がコートに立ったのだから。
それが選ばれた選手の、
チームの核となる選手の責任ではないか。
「 あいつやったら、(ポジションを奪われたのも)しゃーないわ。」
そう言ってもらえるプレイをするしかない。
そして、新たにプレイタイムを得た選手にも一つ伝えたい事がある。
もし、自分のプレイと先輩のプレイを比べて、
実力が足りず、申し訳ないと感じているのであれば、
それはチームメイトからの信頼を得ていないのではなく、
自分が心の底からチームメイトを信頼できてないのではないか。
先輩を追いかけるより、自分の未熟さを気にするより、
味方を信頼して、思いっきりプレイしよう。
自分のプレイを伸ばそう。
バスケをもっと楽しもう。
BB-PHOTO TJ
( 写真は本日すごいプレイを見せてくれた選手ですので、本文とは一切関係ありません )
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